2年で司法書士試験の合格は可能
「司法書士に合格するには何年くらいかかるでしょうか」という質問をよく聞きます。
この質問に答えるのは非常に難しいことです。
そもそも人間にはいろいろな特性があります。勉強好きの人もいればそうでない人もいます。記憶力の優れた人もいれば、論理的なことが好きという人もいます。体力に自信があって少々の無理ならへっちゃらという人もいるでしょう。
だから「何年で必ず合格できます」と断言することはできません。
1年で合格する人もいれば合格までに10年以上かかったという人だっています。
要はその人の性格、生活環境、能力、体力など様々な要因によって合格までの年数が決まってくるわけです。
しかし一つのデータとして、何年くらいで合格しているかを知ることはできます。
合格者全員に対するものではないので正確な数字ではありませんが、司法書士受験専門学校の東京法経学院が行なった合格者へのアンケート調査によると、受験回数が1回から4回までの合格者が75%も占めています。
さすがに一回で合格する人はほんの一握りですが、2回目で合格した人は4人に1人もいるのです。
LECの2017年の口述試験の出口調査では約4割が4回以内で合格しているというデータもあります。
勉強方法によっては二年間で6回も基本書が読める
ではなぜ二年かという点を考えてみると、司法書士試験の試験科目には憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法・民事執行法、司法書士法、供託法、不動産登記法、商業登記法があります。
基本書の総ページ数で考えると、ざっと4000ページ。
2年を730日とすれば一日の読書ノルマは5.5ページです。
慣れてくれば1時間に12ページくらいは読めるようになるので、一日3時間の勉強時間がとれれば2年間で6回も基本書読みはできるのです。
もちろんこれは単純計算なので、これがすべてに当てはまるわけではありません。
しかし集中力があれば、たとえ働いている方でも司法書士試験を二年に合格することは十分可能だということです。
また二年間というのは、一つのことに一心不乱に取り組める月日だともいえます。
二年で6回も基本書を繰り返し読むことができるって、思っているより読み込めますよね。
二年のがんばりで司法書士試験に合格して、もしかしたら人生を変えることができるなら、すこしくらいの我慢もできそうですよね。