司法書士試験合格者の進路は自分で考える

司法書士試験に合格したら、司法書士事務所で働いて・・・しばらくして、できたら独立して・・・

 

そう考えている人はものすごく多いです。

 

でも、結論から言えば、司法書士試験合格後を流れにまかせてしまうと、残念な人生を送ることになります。

 

それは、自分で自分の人生の進路を考えることを放棄してしまっているからです。

 

だったら、司法書士試験合格者が進む道はどのような進路があるのかを、試験合格前にある程度知って可能性を広げておいた方がいいです。

 

ここでは、司法書士試験に合格したら、実際にはどのような道があるのかを、実際に合格した方の奇跡から紹介します。

 


 

司法書士事務所に就職する

 

司法書士試験に合格した方が、次に働こうと考える中で、最も多い就職先が司法書士事務所への就職です。

 

司法書士事務所への就職は、見習い司法書士がベテラン司法書士の補助として実務経験を積む、という意味合いを持っています。

 

昔で言う丁稚奉公のようなイメージですね。

 

司法書士合格者から司法書士事務所で働き始めて、多い流れの一つです。

 

よく受験予備校で言われるのは、司法書士事務所での主な仕事内容は個人や企業から依頼を受けて法律に関する書類作成や法律上の手続きを代行する、というものです。

 

ですが、実際には、日々自分で考える仕事があるわけではなく、登記をいわば人間AIともいえるように黙々と作業しているイメージの方が近いです。

 

令和の時代になった今でも、司法書士業界は進んでいるとは言えない理由の一つが、この流れだったりします。

 

いくらITの知識があって先進的な考えやスキルがあったとしても、先輩司法書士が幅をきかせている司法書士事務所では、能力は生かし切れない、と断言できます。

 

司法書士事務所で勤務を始めた方には、まず、司法書士事務所で経験を積んでから、その後一般企業で働いてビジネスを学びつつ、自分で独立開業をしていくという流れもあります。

 

一般企業の法務部門を希望する

司法書士試験に合格して、一般企業に就職する場合もあります。

 

その場合、会社の法務部や総務部などの従業員として働くことがありますが、司法書士としての専門知識を生かせるか、というと微妙なところです。

 

そもそも、一般企業が司法書士の登録を、会社を事務所としてさせてくれるか、というところから世間的な理解があるとはいえないからです。

 

一般企業でありがちな仕事の内容は、契約書のチェックくらいで、アドバイス的な地位があるかといえば、皆無に近いです。

 

やはり弁護士のように法的思考がある資格と思われていないからでもあります。

 

弁護士事務所に勤務する

 

司法書士事務所に勤務するのではなく、弁護士事務所で働く司法書士もいます。

 

弁護士事務所での司法書士の仕事は、弁護士が得意としない登記業務を、司法書士として代行する、という場面がほとんどです。

 

いい意味で言えば、登記業務の特性を生かしている、とも言えますが、実際のところは、弁護士の業務を補助と言え、下請的な地位にあるのは否めないです。

 

司法書士事務所を独立開業する

司法書士として独立して開業する人は、主に2つのパターンに分けられます。

 

1つ目は開業してすぐに継続的に仕事を受託できる環境にあるパターンです。

 

このパターンは開業する前に、人脈がある程度築かれていて、開業後すぐに仕事を継続的に仕事を受託できる目途が立てられる場合が多いですね。

 

親族や、親・兄弟など身内ですでに司法書士事務所を開業していて、その事務所で開業するという場合です。

 

2つ目は、司法書士補助者として勤務の経験が長く、司法書士業務がある程度できているパターンです。

 

開業する前に、司法書士事務所にいたわけなので、十分な実務経験を積んでいる場合です。

 

他の資格取得も視野に入れてさらに勉強する

 

司法書士試験に合格したとしても、すぐには司法書士の業務をするわけではなく、他資格の勉強を開始したり、並行して勉強している人もいます。

 

ここ最近は、就職で有利になるために、国家資格を持つ人も多く増えすぎて、資格も飽和状態となっています。

 

自分の可能性を広げるために、司法書士に関連する資格の例として、土地家屋調査士、測量士、行政書士、宅建士などがあります。

 

さらに、司法試験に合格するため、司法書士試験合格後すぐに法科大学院に就学したり、司法試験予備試験の勉強を始める人もいます。

 

司法書士試験合格後の進路まとめ

 

司法書士試験は合格率からすれば、難関な資格試験です。

 

だから、合格したらさぞや引く手あまただろう、と考える人もいますが、実際にはそれほど甘くはない、と断言できます。

 

こうしてみると、司法書士試験に合格してからは多くの進路があるようにも思えます。

 

ですが、司法書士にこだわりすぎると、自分の興味がある仕事を制限してしまうことにもなりかねません。

 

最近ではYoutuber税理士など、メディアと連動させている方もいますよね。

 

司法書士試験に合格してから、当たり前のように事務所勤務の生活を漠然と想起するのも悪くはありません。

 

ただ、みんながそうするから、という流されてなんとなく決めた方向に進むと、残念な人生を送ることになってしまいます。

 

司法書士試験合格を、自分の人生の中の一つの手段として考える方が、実際的で幸せになれる人生です。

 

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