基本原理・会社の基本的構造・各種会社の特色・相違点を十分に把握する
商法・会社法は民法と同じく条文が多い上に、一般の生活にあまり密着していないものなのでイメージが湧きにくく、とつつきにくい感じをもっている人が多いようです。その結果、いきおい暗記にはしり、全体の体系の把握や基本事項の理解は後回しにされやすいものです。
しかし、そのような勉強方法では知識が断片的ですから、商業登記の書式などで総合問題が出たときはまったく歯が立ちません。商法・会社法の基本原理・会社の基本的構造・各種会社の特色・相違点を十分に把握するのが学習の中心です。
そもそも商法や会社法は民法という土台の上に成り立っているのですから、民法の基本事項が理解できれば商法の原理も理解できるはずです。したがって、何から何まで暗記する必要はありません。商法・会社法は民法の足りないところを補っているのです。あくまでも会社を中心とした定型化された取引の特色なのです。
勉強の中心は会社法です。そのなかでも重要なのが株式会社です。海商法や手形小切手法などは出題されません。会社法の学習はまずは合名会社、合資会社、株式会社、合同会社などそれぞれの目的と構造を徹底的に比較してノートに比較表を作ります。
つぎに概念です。概念とは簡単にいうと言葉の意味です。会社法は独特の言葉が出てきます。最初はここでつまづきます。しかし概念をカードにしてこつこつと理解していけば民法に比べれば格段にわかりやすい科目なのです。
会社法の基本書の選び方
商法・会社法の基本書・参考書を選ぶに当たってとくに注意しなければならないのは、常に新しいものを使用することです。会社法が頻繁に改正されているからです。まずこのことを頭に入れた上で基本書を選んで下さい。
商法・会社法で押さえたい重要側項目チェック一覧
商法・会社法で最低限抑えておきたい事項をまとめてみました
- 商人
口固有の商人と擬制商人 - 商号
口商号自由主義
口商号単一の原則
口商号の譲渡 - 名板貸
- 営業の譲渡ロ競業避止義務
口商号続用営業譲受人の責任 - 商号の登記
口悪意の擬制 - 商業使用人
口支配人代理権
口支配人の就任
口支配人の義務□競業避止義務
口支配人に業務専念する義務
口表見支配人 - 商業帳簿
- 商行為
口絶対的商行為と相対的商行為
口相対的商行為に営業的商行為
口付属的商行為 - 商事代理
口委任非顕名主義
口本人の死亡 - 商事債権
- 各種会社
口人的会社と物的会社
口責任
口資本の回収 - 資本
口資本確定の原則
口資本充実の原則
口資本不変の原則 - 定款の作成
口発起人組合
口設立中の会社
口定款の絶対的記載事項
口相対的記載事項
口変態設立事項 - 株式発行事項の決定
- 発起設立と募集設立
口異同
口各設立の流れ - 設立に関する責任
- 設立無効
口客観的無効原因
口主張方法
口設立無効判決の対世的効力 - 株主の権利
口少数株主権の整理 - 株式の譲渡性
口自由と制限 - 自己株式の取得
口要件ロストックオプション、機関
口株主総会の権限の縮小 - 議決権
口一株一議決権の原則
口代理行使
口不統一行使
口特別利害関係人 - 株主総会の決議
口普通決議
口特別決議
口特殊決議 - 株主総会決議の暇疵
口決議取消の訴
口決議の無効
口決議不存在確認の訴 - 取締役の資格
- 取締役の解任
- 取締役会の権限
口決議方法
口議事録 - 取締役の報酬
口自己取引
口競業避止義務□取締役責任
口株主の代表訴訟 - 監査役
- 新株発行
口株主の新株引受権
口新株引受権の譲渡性ロストックオプション - 会社の計算
口資本及び準備金
口利益配当
口中間配当 - 社債
口要件
口株券との異同 - 定款の変更
口要件 - 資本の減少
口要件
口株式消却特例法 - 解散及び清算
口特別清算 - 合併
口意義
口手続き
口簡易合併 - 合名会社、合資会社
口各特徴