宅建や行政書士の受験経験がある人は?

よく2年のカリキュラムなどとして予備校が紹介しているのは、カリキュラムはあくまでモデル型のスケジュールです。基本的にはそのスケジュールを実践していただきたいと思いますが、細部については人によって様々なバリエーションがあってしかるべきです。

 

まず、宅建試験や行政書士試験を受けて合格した経験のある方や、試験は駄目だったけどそれなりに法律の勉強をしたという人は次の方法をお勧めします。

 

宅建試験の試験科目には「土地および建物についての権利および権利の変動に関する法令に関すること」があります。この中には、民法、借地借家法、区分所有権法、不動産登記法が含まれており、司法書士の試験科目に範囲が非常に近似しています。

 

もちろん司法書士試験のレベルとは少し違いますが、司法書士試験の入門としてはとてもいいものです。そこで、宅建試験で使ったテキストのこの部分を読みなおしてから本格的な基本書に入っていくのがいいでしょう。一度読んだことのあるテキストですからさほど苦労はないと思います。

 

 

次に行政書士試験を受けた経験のある方は、そのときに使ったテキストの中から民法、商法、法学概論の部分をもう一度読んでから本格的な基本書に入っていくことをお勧めします。とくに法学概論は司法書士試験の学習には非常に効果的です。

 

法学部出身者の勉強方法は?

 

法学部出身者は、憲法、民法、商法、刑法、民事訴訟法に関しては必須科目ですから授業を受けた経験があるはずです。学期末試験などを通して法律の勉強をした経験もあるでしょう。

 

この5科目に自信がある方ならば、いきなり不動産登記法、商業登記法に入っていいと思います。書式の練習も始めてください。うまくすると一年で合格という夢も叶うかもしれません。しかし、法学部出身でも大学では授業をきちんと受けていないという人は、2年間のモデルスケジュールに従ってやってみてください。

 

法律の素人なら『口語民法』を読んでから勉強に入る

 

ちなみに法律のまったく素人の人はモデルスケジュールに入る前に2週間くらいかけて、自由国民社から出ている口語シリーズの『口語民法』を読むこともいいかもしれません。
口語民法新補訂2版

 

この本は、民法の条文を口語に言い直し、かつ簡単なコメントを付けたものです。これは司法書士試験には非常に役立つ本の一つですが、法律の入門書としても優れたものと思います。

 

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