口述試験を突破するために準備しておくこと
司法書士試験の筆記試験に合格すると、最後は口述試験を受験することになります。
つまり、口述試験は、筆記試験合格者のみ受験することができる試験なんですね。
この口述試験に合格すれば、司法書士試験の最終合格ということになります。
司法書士試験口述試験について
口述試験は面接形式で行われます。
試験官からの質問に対し、口頭で回答する形式です。
通常では、一室に案内されると、試験官二人を前に着席します。
口述試験では「不動産登記法」「商業登記法」「司法書士法」について問われます。
筆記試験とは違って、口頭で質問に答えるという形式なので、ほとんどの受験生が不安を感じていることが多いです。
でも、必要以上に恐れることはありません。
司法書士試験の口述試験は、へまをしなければ絶対に合格する就職試験と同じです。
口述試験は基本的に落とすための試験ではなく、人物を確認するための試験といわれいるので、誠意をもって答えていけば、落ちることはほとんどありません。
司法書士試験に筆記試験に合格したレベルの知識があれば、十分に合格することができるはずです。
例年、不動産登記法、商業登記法、司法書士法から出題
口述試験は10月の下旬に筆記試験に合格した人に対して行なわれます。
場所は各管区法務局です。
試験内容は実務という点を前提とした所から出題されます。
例年、不動産登記法、商業登記法、司法書士法から質問されています。
たとえば、
- 「売主Aと買主Bが不動産の売買契約をしたが、その登記未了のうちにAが死んでしまった。このような場合にはどういった手続きによって所有権移転の登記を申請しますか」
- 「あなたが司法書士になった際の心構えを述べて下さい」
といったような質問です。
こういったテーマで試験官2人が受験生一人につき約15分間くらいの質疑応答をします。
受験生はすでに筆記試験に合格していますから実力は判定済です。
口述試験で落とされるということはまずありません。
しかし、口述試験ではおもにその人の人となりを見ますからすぐに言いがかりをつけるような人やうまくコミニュケーションがとれない人は落とされます。
合格のコツは質問の内容をよく聞き、真筆に答えるlこの一点につきるといっていいでしょう。
司法書士口述試験の例
不動産登記法
- 地上権設定登記がなされている士地に、重ねて地上権設定の登記をすることができるか。
- 相続の場合において、被相続人が遺言で相続分を指定している場合、相続証明書として何を添付するか。
- A からB に所有権移転の仮登記をし、次いで仮登記に蟇づく本登記をなした場合、このB 名義の登記をB 、Cの共有名義に更正するにはどのような登記をするか。
商業登記法
- 取締役が5名で、代表取締役が1名の株式会社で、代表取締役が死亡した場合、その登記の申請はどのようにするか。
- 民法の法人の登記事項を述べなさい。
- 民法の法人の登記の申請人は誰か。
- 株式会社において利益を株主に還元する方法を述べなさい。
司法書士法
- 司法書士の業務を開始するための手続きを述べなさい。
- 司法書士の事務所に関する制限を述べなさい。
- 補助者に関する注意点を述べなさい。
- 司法書士の欠格事由をあげなさい。
- 司法書士になったときの心構えを述べなさい。
司法書士試験の口述試験でもっとも重要なこと
実は、司法書士試験の口述試験で最も注意しなければならない点は、
「遅刻・欠席せずにきちんと受験する」ことです。
ほぼ受かるといわれる口述試験でも、受験しなければ合格できませんからね。
司法書士試験は、筆記試験免除組(法務局などを退職された方)も受験するので、口述試験が厳格に審査されることは今のところないでしょう。
だからこそ、中学生レベルで気を付けるような「遅刻・欠席せずにきちんと受験する」ことを守っていれば落ちることはありません。
社会的な常識を厳格にしてしまうと…受からせたいひとも合格できなくなってしまいますからね。